11月6日(水)進化経済学会「企業・産業の進化研究部会」開催案内

進化経済学会会員各位

いつも大変お世話になっております。東京大学MMRC特任助教の黄でございます。
さて、来たる11月6日(水)に開催されます進化経済学会・部会の「企業・産業の進化研究部会」につきまして、下記の通り案内申し上げます。
当日飛び入りでのご参加も大歓迎でございます(参加費無料)。
何卒宜しくお願い申し上げます。
                                      ―記―
■日時:11月6日(水)   18:30~20:00
■場所:東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC)
     東京大学経済学研究科 学術交流棟(小島ホール)5階(中会議室)
■研究発表
<発表者>
千葉工業大学名誉教授  荻林成章 様
<発表タイトル>
「ABMおよび政府統計データによる日本経済の分析」
Analysis of Japanese economy based on government’s statistical data and agent-based modeling of economic systems
<発表要旨>
日本経済はバブル崩壊以降国債残高が再現なく上昇する一方でGDPはほぼ横ばいの状態が約30年間続いている。
この原因を明らかにし必要な方策を検討するため、日本経済のABMモデルを開発し、主なマクロ経済現象をモデルで再現するために必要不可欠なモデル構造を明らかにした上で、そのモデル構造を用いて国債発行による公共投資乗数に及ぼす政府支出の効率性の影響について解析した。
本モデルの基本的特徴は生産中間財、最終消費財の各市場について自由な価格形成を行わせ、各意思決定主体の取引を複式簿記で毎期記帳・決算処理を行い、それらを集計して人工社会の産業連関表を作成し、厳密にGDPを計算する仕組みが実装されている点にある。また、政府支出を市場価格購入と無目的な企業への補助金支出に分類し、総支出に対する補助金支出の割合を非効率度と定義している。
ABM解析の結果、政府支出の非効率度が高くなるほど公共投資乗数は低下すること、およびその原因は企業の貯蓄にあり、企業の投資意欲が低い状態での政府から企業への移転は、企業の貯蓄残高を増加させる一方でGDP向上に貢献しないことが明らかとなった。
更に国内総生産統計および法人企業統計のデータの解析を行った結果、ABM解析と類似の現象が実システムにおいて起こっていることが確認された。すなわち国債発行額の多くが政府から企業への移転となり、それらの資金が十分投資に使われずに企業の利益剰余金残高の増加となって市中を循環しないこと及び企業の生産性低迷、が日本経済の長期停滞の本質的原因であると言える。日本経済再生のためには企業の積極投資と生産性向上及び政府支出の効率化が必須と考える。
ご多用のところ恐れ入りますが、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

黄 巍

進化経済学会仙台大会(2019年3月)報告募集のご案内

進化経済学会会員各位

本日より,仙台大会HP(URL: https://jafee2019sendai.wixsite.com/evoeco
にて,仙台大会(2019年3月)の報告募集を開始したことをお知らせいたします。
進化経済学会 2019年度第24回仙台大会
テーマ:「デジタル化がもたらす資本主義経済社会の進化」
日時:2020年3月28日(土)-29日(日)
場所:東北大学川内南キャンパス
(1)企画セッション提案の募集,(2)一般セッションの報告募集,
(3)ポスターセッションの報告募集を行います。
昨年度から(2)一般セッションの分類が一部変更・再編されていますので,ご注意ください。
応募に際しては,仙台大会HPをご覧いただき,「Call for Papers」のバーをクリックしてください。
そこに応募要件を掲載しております。熟読のうえ,各区分の「申込フォーム」よりお申し込みください。
(1)1000字要旨,(2)1200字要旨,(3)800字要旨が申込時に必要となりますので,
ご準備をお願いいたします。
申込みの締切は,2019年10月31日(木)になります。
皆様からの多くのご応募をお待ちしております。
このたびはご案内が遅くなり,誠に申し訳ございませんでした。
進化経済学会仙台大会実行委員会
黒瀬一弘(東北大学:大会実行委員長)
宮﨑義久(仙台高等専門学校)
本吉祥子(東北学院大学)