2023年1月7日「制度と統治部会」島倉原氏『MMT講義ノート』書評会

本年(2022年)6月、ランダル・レイ『MMT現代貨幣理論入門』の監訳者として知られているクレディセゾン主任研究員の島倉原氏が『MMT講義ノート』を出版されました。この本では、MMTを基礎にしながらも、島倉さん自身のユニークな貨幣論が示されています。その中で、本部会のメンバーも関わった、レギュラシオン理論(ブリューノ・テレ)の貨幣論も検討されています。また、この本では、景気循環論を導入して日本経済の長期停滞を分析し、かつ、MMTが提案する政策を批判的に検討しながら、やはり島倉さん自身の政策パッケージが示されており、長期停滞の理論的な分析と具体的な処方箋が合わさった本になっています。この本の書評会を通じて、私たちの貨幣論や政策を省察・発展するための着想を得たいと考えています。

本研究会では、著者の島倉さんをお招きして、まずは島倉さんご自身から、レイの『MMT入門』を監訳するまでの経緯、その後のご活動、そして、『MMT講義ノート』で私たちがきちんと理解すべき(と北川が考える)箇所をお話いただきます。そのあと、評者二人(坂口氏・内藤氏)が、レギュラシオン理論の貨幣論やポスト・ケインジアンの総合的な知見から、本書の検討を行います。皆様のお越しと全体討論へのご参加をお待ちしております。

島倉原著

『MMT講義ノート:貨幣の起源、主権国家の原点とは何か』(白水社、2022年)書評会

書籍情報 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b604724.html

日時:2023年1月7日 (土曜日) 13:00~17:00

会場:阪南大学あべのハルカスキャンパス(あべのハルカス23階)

【オンラインと会場とのハイブリッド開催(URLは下記】

13:00~13:45 報告: 島倉原(クレディセゾン主席研究員)

「政治経済学体系の手がかりとしてのMMT」

13:45~14:30 評者1:坂口明義(専修大学)

「貨幣・政府という第三項とその正統化:第2章を中心とするコメント」

14:45~15:30 評者2:内藤敦之(大月短期大学)

「MMTの可能性と限界について」

15:30~16:30 全体討論

なお、コロナ感染予防対策のため、会場入り口付近でアルコール消毒を済まし、受付カウンターで来訪者確認表への記入をお願いいたします

研究会終了後、会場付近にて懇親会を予定しております。

参加していただける方は企画者の北川亘太(kota.k@kansai-u.ac.jp)までご連絡ください。(12月26日(金)〆切)

オンラインでご参加の方へ

ZOOMのURLは下記の通りです。

https://kansai-u-ac-jp.zoom.us/j/91939560377?pwd=eDczS0haNDdwRzJNSWxjbWxLbHZKQT09

PDFで本研究会のチラシを添付します。

本研究会の企画者

北川亘太(関西大学 経済学部)

kota.k@kansai-u.ac.jp

「制度と統治」部会 事務局:立教大学経済学部 厳成男研究室